UNDECORATEDから新しいプロジェクトが始まります。

ヒトと繋がる時、私たちは温度を感じます。 たまたま出会ったその人とは偶然好きな作家さんが同じで、来月の個展は一緒に行く約束をしたり。 大好きなあの人はとってもグルメで一緒にいるうちに自然と私推しのレストランウィッシュリストが出来上がっていたり。 人との繋がりは世界を少しだけ広げてくれて、自分の心をとても豊かにしてくれます。

"モノ"とつながる時、私たちは妄想をします。 例えば素敵なアートピースに出会えた時、作品のストーリーやアーティストがどんな人なのかを思い浮かべたり、今まで見たことのないデザインにはときめいたり、一点モノのビンテージには運命を感じます。 買うまでは沢山妄想してやっとの思いで手に入れた時はとても幸せですよね。自分にとって本当にいいモノがわかってきたり、好きなモノを掘り下げていくことは自分の物差しづくりにつながっていきます。

「コト」とつながる時、私たちは経験をします。 例えば少し背伸びをしたレストランで味わったことのない美味しい料理に出会えたり。 有名建築家がデザインした公園を訪れて、驚くような景色を目に焼き付けたり。 今まで体験したことのない空間や匂いや味は、知識となって自分の人生の糧となります。

私たちがキュレーションする『とUNDECORATED』は”ヒト・モノ・コト"の繋がりを大切にしたギャラリー型のライフスタイルプロジェクトです。


ーーなぜこのプロジェクトを?

河野:30代に入ったくらいから自分のいろんな環境が安定してきました。 服の趣味が固まってきたり、自分の好きなものがわかってきたりひとしきり服というジャンルで満たされた中で、食事や家具、アートなど今までお金を割くことができなかったモノに興味を持つようになっていきました。

そうした中で「本当の豊かさ」だったり、「本当に良いもの」ってなんだろうと考えるようになって。 「世の中は物がたくさん溢れていているけど、自分自身がそれで本当に豊かなのか、満足しているのか」を問うようになったところが始まりです。 結局、幸福感は人それぞれなので、その中で僕らがブランドのフィルターを通して幸福感を共有できる場所を作ろうとしたのが始まりです。


――30代になってからだったんですね。実現までに時間がかかったと思います。それまでどんなことを考えていたのでしょうか?

河野:単にコラボレーションでは面白くないし、空間も含めて世界観を共有するにはどうしたら良いんだろうと考えました。 これまでは「UNDECORATED meets ○○」って感じでブランドを押し出しながらやっていました。 ブランドが異業種と大々的にイベントを開催するのはあまり無かったので上手く行く自信はありました。 でも、やってくうちにブランドが前面に出ることで表現が限定されてしまうことも出てくるようになったので、キュレーター側に独立したプロジェクトとしてより個性を出すため、今回の屋号にしました。


――「とUNDECORATED」とても素敵な名前ですね。この名前にはどういった想いが込められているのでしょうか?

河野:シンプルで、日本語で、意味が伝わりやすい名前、、、 誰かと一緒にやるから常に接続詞がつくな、、、○○とアンデコでイベントをやるから 「とUNDECORATED 」で良いじゃん! って感じです。(笑)

このプロジェクトは「ブラントだけでは絶対に成り立たない、必ず相手がいて、誰かと一緒に、何かと一緒にやるからこそ意味がある」そんなプロジェクトだと考えています。


ーーこの素敵なプロジェクト、今後はどのような空間にしていきたいですか?

河野 : ブランドを通して、共感できる"ヒト・モノ・コト"が繋がっていく空間にしていきたいです。小さい輪がたくさんできて、それがどんどん大きくなって、いずれひとつの大きな輪になるようなイメージです。 モノを買ってもらうための場所だけでなく、この場所から色々な出会いが生まれていくコミュニティをになれば良いなと思っています。


ーーこれまでもたくさんイベントを開催されていましたね。お相手はどのように選んでいたのでしょうか?

河野 : まずは僕が好きかどうかで選ばせてもらって、そこからどうやって繋げていくかを考えます。お手紙を書いたり、インスタでDMしたり。 その後はお会いしてご飯に行ったり、アトリエにお邪魔したり割と仲良くなってからイベントに持ち込みます。直感ですね。(笑) ブランドに合うかどうかも大事なんですけど、人とし素晴らしいものを持っていらっしゃる人だったり、イベントが面白くなりそうだなっていう直感も大切にしています。


ーー今後はどういった"ヒト・モノ・コト"と開催していきたいですか?

河野 : ライフスタイルに寄り添ったプロジェクトなので自分達の生活に幸福感を与えられるイベントを開催していきたいです。 特に食事系のイベントはたくさんやっていきたいですね。食事って個人プレーではなくコミュニケーションによって大きく変わっていくジャンルだと思うんです。 僕も日々、一緒にやっていただける方を探しておりますが、永遠と見つけていくのは結構大変なので、逆オファーもぜひお待ちしております。(笑)